2024-03-22

通信館の事業本部、竹永悠香氏に追加取材でお話を伺った。同社は熊本・鹿児島で、auショップ事業と「iCracked」というスマホ修理事業の2つを柱とするモバイル通信企業だ。

2024年2月6日、同社は熊本県庁で催された「令和5年度熊本県男女共同参画推進事業」の表彰式で受賞を果たした。 2002年から県主導でスタートしたもので、男女共同参画の推進に積極的に取り組んでいる事業者に贈られる賞だ。 今年度は申請多数の中で、厳しい審査の末、県内5つの受賞者のうちの一社に通信館が選ばれた。

評価されたポイントは大きく3つあるという。

1つ目が「男女の活躍機会」で、通信館の女性社員比率64％、また管理職の女性比率は50％という点。

2つ目はライフステージに合わせた「働きやすさ」だ。例えば、同社の短時間正社員制度は「小学4年生以下の子供」「高齢者等支援が必要な家族」がいる社員が対象となる。社員69名の内、22％を占める15名がこの制度を活用しているそうだ。また、一般的に男性の仕事というイメージが強い修理事業でも、女性の未経験入社が過半数を占めている。Googleフォームを活用した修理診断ツールや、初心者でも扱いやすい修理キットなど、誰にでも仕事がしやすい工夫が活きているようだ。

そして3つ目は「通信館独自の取り組み」である。新入社員や若手社員を対象に、屋外の開放的な空間で行われる「青空研修」や、メンターとなる先輩と2人1組でカレーを作り、接客のおもてなしを学ぶ「おもてなしカレー研修」、女性社員にビジネス用のメイクをレクチャーする「メイク講座」など、1年間を通して理想の社会人像を描いてもらうためのユニークな研修を行っている。また、子育てと仕事を両立するママ社員たちへプチ贅沢をプレゼントする「日帰り旅」や男性社員だけで企画する「メンズ日帰り旅」など、19~61歳まで、男女問わず、家族の様に人間関係を感じる取り組みも豊富である。

特筆すべきは、これらが賞を狙うために始めた取り組みではなく、創業から37年、社員への愛情が形となり、社員目線の取り組みに時代が追いついてきた結果、受賞に至ったというプロセスだ。

竹永さんは、「私達の取り組みや理念に共感してくれる方にたくさん集まって欲しい。この仲間になって自分も一緒に成長したいって思ってくれて、通信館の目指している"誇れる会社になる"っていうところを実現する一員になって欲しい。」と語った。

(2024年3月　カウテレビジョン/上谷太一)