社長室101 株式会社サンキュードラッグ

北九州No 1のドラッグストア真の地域密着型経営に迫る

会社名:株式会社サンキュードラッグ 創業:1956年

北九州No 1のドラッグストア真の地域密着型経営に迫る

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サンキュードラッグ、地域から愛され続けるその秘訣とは

2024-06-24

2024年5月、サンキュードラッグ株式会社 代表取締役社長兼CEO平野健二氏に話を伺った。昨今、「規模こそ強さ」と言わんばかりに業界間の合従連衡が進もうとしている中で、同社は北九州と下関でドミナント戦略をベースに、”地域密着型経営”という独自のモデルを確立。地域から根強い支持を得ている企業だ。「企業規模ではなく店舗規模」と語る同社の強さの秘密に迫る。

同社が長く地元で愛される理由の1つが顧客の目線に立った店舗運営スタイルだ。例えば、サンキュードラッグで薬を受け取る際、赤ちゃん連れの主婦や高齢者が安心して駐車場の車内で待つことのできる配慮や、忙しいビジネスマンがアプリで希望の時間に薬を受け取ることができる仕組みなど、個々の生活に合わせた細やかなサービスで大きな付加価値を生んでいる。

また、地域住民の「かかりつけ」ポジションを大切にしている点も特長だと言える。サンキュードラッグでは1991年から全店で利用者の薬歴を共有している。一般的に複数の医療機関から1薬局に処方箋を持参する利用者は日本全国で2%以下だと言われている。一方、ドミナント展開するサンキュードラッグの薬局へ持参する利用者の数は18.5%と全国平均の10倍近いかかりつけ率を持っている。店舗数は変わっていないにも関わらず、直近3か年で年間100万枚の処方箋受付枚数が、110万枚、118万枚と増え続けている。

さらに、近年の取り組みとして、この調剤記録のデータと、ドラッグストア会員のデータの紐づけをスタートしたという。これにより疾病の早期予防・改善、QOLの向上に取り組もうとしている他、購入履歴や調剤記録を元に、利用者の買い物行動を分析し、 一人一人に合わせた”必要な商品”を”必要な時”に提案することが可能になるのだ。

平野社長は「私たちは良い意味で今流の商売人を作っていきたい。昔でいう八百屋さんや魚屋さんが『あなた〇〇が好きだったよね』という世界観。「これは、一人一人のディープなデータを持ち、地域に根付いた会社だからこそできることですね。」と語る。

医療費削減の潮流の中、生き残りを懸けた戦いが市場で繰り広げられている。サンキュードラッグはどこへ向かうのか。 20年先の未来について平野社長は、 「人々の生活と医療のインフラになりたい。そのためにも地域の中でシェア50%を目指す。」と力強く語った。

(2024年6月 カウテレビジョン/千代島麻乃・東森美優)