社長室101 山芳製菓株式会社

看板ヒット商品「わさビーフ」でお馴染みの菓子メーカー

会社名:山芳製菓株式会社 設立:1953年

看板ヒット商品「わさビーフ」でお馴染みの菓子メーカー

動画一覧

「わさビーフ」35周年!愛され続ける理由とは?

2022-09-27

2022年9月、山芳製菓株式会社を訪れた。同社は「わさビーフ」を代表商品に持つポテトチップスメーカーだ。
今回は常務取締役・山崎久永氏に話を伺った。同氏は山崎光博会長の息子であり、事業承継も見据えながら全社の経営に携わっている。

 ちょうど2022年9月に「わさビーフ」は発売開始から35周年を迎えたばかり。コロナ禍で在宅の時間が増えて家庭内でのおつまみとしての需要が増加、今期は歴代最高の出荷数を見込んでいるようだ。実はわさビーフ、ユーザーの嗜好に合わせながら味やパッケージを14回にわたってリニューアルしてきているという。長く愛される背景には、そうした企業努力があるようだ。なお現在、ローソンにおいて期間限定で35年前の発売当時の味・パッケージの復刻版が購入可能だそうなので、食べ比べによって、五感でもその進化を体験することができる。

 2023年には創業70周年を迎える山芳製菓。最後に山崎常務に社員やこれから加わる仲間に向けてのメッセージを頂いた。
「山芳製菓はいまポジティブな変革期を迎えている。現場の声にも耳を傾けながらボトムアップ型の組織へとしていきたい。ポテトチップス業界の3位でありながら
中小企業ならではのフレキシビリティも持っているので、みんなで作り上げていくダイナミズムを味わってもらえたらと」

(2022年9月:紫垣寛/カウテレビジョン)

ポテトショックを越えて〜山芳製菓の開発力〜

2018-06-19

予想外の豪雨や気温急変などの天候不順によって、じゃがいもの生産量に大きな影響を与えた2017年4月。その約1年後の2018年5月、山芳製菓の山崎光博会長を取材した。事業のお話を伺うと、同社も業界トップ2社と同様に例外なく売上ダウンなどの影響は免れなかったそうだ。しかし得意の「コラボレーション」と「新商品開発」は変わらず加速している。2017年にはパインアメでお馴染みのパイン株式会社とのコラボでは、パインアメ味のポテトチップスをリリース。意外にもウケがよかったそうだ。また、主力商品である「わさビーフ味」の味だけを他社に提供して、わさビーフ味のパンやお煎餅などの商品開発も行ったという。いかなる環境下においても、同社の開発力は健在のようだ。また、山崎会長は「自立」をテーマに地元の小中学校で授業なども行っている。そういった活動の中にも人気の新商品に繋がるようなアイデアの種が埋まっていることもあるという。
 また、採用についてもお話を伺った。山崎会長は学生たちに「好きな仕事を選んでほしい」と語る。好きな仕事というのは楽な仕事ではない。どんな仕事でもつまらないこと、大変なことが起きるが、そこで人の役に立てる喜びを知れば仕事を好きになれるという考え方だまさに、同社の理念である「人につくし、人をつくる」は採用活動にも、社会人生活を送る上でも通じる大切な理かもしれない。
(取材:2018年5月21日 カウテレビジョン千代島麻乃)

品質とアイデアで勝負!山芳製菓の新しいチャレンジ

2017-03-11

 2017年3月、山芳製菓株式会社の山崎光博会長を約1年ぶりに取材した。 山芳製菓は、東京都板橋区に本社を構える創業1953年のポテトチップスメーカーだ。同社を象徴する代表的なポテトチップスは、わさび味とビーフ味をかけ合わせた「わさビーフ」。ツンと鼻を通るクセになる味が特徴的で、20代〜30代→20代〜40代の男性から支持を集めている。1987年の発売から約30年間愛され続けるロングセラー商品だ。わさビーフの味を基本にした「タン塩風味」や「明太マヨ」、「ジャーキー味」などの味の横展開も進んでいる。年間20〜30種類の新商品が生まれている中で、最近は「北海道リッチバター味」が、わさビーフに並ぶ2大ブランドに育ちつつあるそうだ。
 ポテトチップス業界は年々価格競争が激化するレッドオーシャン。特にコンビニエンスストアで販売されるポテトチップスのプライベートブランド化が進み、業界最大手のカルビー、2位のコイケヤ、そして3位の山芳製菓でさらに厳しい戦いを強いられている。その中で山崎会長は自社の立ち位置について、「品質とアイデアで勝っていく路線はぶらさない」と語る。ポテトチップスの品質追求を通じて、美味しさや、ホッとするような憩いを消費者に提供し続けたいという考えだ。
 今後の同社の展開について伺ったところ、こつこつと育ててきたわさビーフブランドの次の一手として、牛をモチーフにしたキャラクター「わさっち」を使ったコラボ商品の開発や、他社へのOEM委託生産などの新しい領域にもチャレンジしていきたい意向を示した。これからの同社の新商品と新しいアイデアに注目していきたい。
(取材:2017年3月7日カウテレビジョン千代島麻乃)